ラシェーヌ
京都府伏見区 (2022年11月オープン)
イシダ工芸の店舗オールサポート
開業前の店舗デザイン建築はもちろんのこと、開店後、スムーズに経営が軌道にのるように、ロゴマークの制作から看板、ショップカードの製作まで「ブランディング」も行っています。ブランディング事例として、京都市伏見区のベーカリー・ラシェーヌ様での実績をご紹介します。
2022年春、オーナーである奥山さんのお父様からイシダ工芸に息子さんがベーカリーを出店したい、とご相談がありました。奥山様のお父様はイシダ工芸が30年来お取引いただいている大手製パン会社様の元役員で長いお付き合いのある方でした。
息子さんである奥山さんも同じ製パン業界で約20年お勤めの後夫婦でベーカリーを出店したいと考えられていました。「イシダ工芸で見積りとったら?」とお父様のご意見を受けてベーカリーを出したいと相談を受けました。
イシダ工芸では店舗設計建設だけでなく、店舗オールサポートメニューの一つとして開店前からの店舗のブランディングも手掛けています。ブランディングサービスをご利用いただき実現したのがラシェーヌでした。
店舗設計の初期段階で同時に「ブランディング」についてのご説明を実施、お店には、「理念」「パーパス(目的)」などを言葉として明文化する必要があり、それを表したものがロゴマークやキャッチコピーになり、クリエイティブとして看板やショップカードになります。そしてSNSを利用した情報発信をサポートします、というようなプレゼンテーションを行いました。
奥山さんの反応としては、「ブランディング」についてきっと必要だよね、広告戦略は大事だよね、と思われていたとは思いますが、ご自身のお店で「ブランディング」に取り組むという予定はされていなかったようです。(世の中でブランディングがしっかりとできてスタートできているお店も少なく、事例もあまり聞きませんので当然だと思います。)
それでも、まずはイシダ工芸に任せてみよう、という感じでスタートしていただけました。どうなるのかはわからないなりに信頼してお任せいただけました。
奥山さんは、「自分ひとりだと気づかないこともたくさんあり、他の人の意見が聞けるのはとてもよかった」とおっしゃられます。「ブランディング」といってもどこからどこまでがブランディングかはわからなかったので、「開業にはショップカードも必要だよね、じゃあお願いしようか」というスタンスでスタートしました。
7月から工事に入り11月1日オープンと決まり実質3か月、時間がない中、店舗作りとブランディングの同時進行で行いました。
奥山様と、イシダ工芸のブランディングエキスパートとで、Zoomによるオンラインミーティングでワークシートを共有しながら、奥山様に関する基本情報から、考えや生い立ちに至るまで幅広くヒアリング、想定しているターゲットやパーパス(目的)をお聴きしていきました。
ヒアリングを重ねて明らかになった思いが、「地域とつながりたい」ということ、その思いから「パン ヒト マチの やさしいつながりづくり」というコンセプトが導きだされました。実はラシェーヌという店名ももともと奥山様の方で決められていて、この言葉はフランス語で直訳すると「鎖」「つながる」という意味です。毎日来てくれるような地域の人とのつながりを大事にしたいという思いを込めています。
また奥山様のご希望としてお店のイメージカラーをブルーにしたいということがありました。通常パンや食品に関する商品やデザインはブラウン系ベージュ系が使われることが多く青はあまり使われることがないのですが、青から社会性地域を表現するグリーンに寄せた色を提案、採用いただきました。
ロゴデザイン案は3案出した中からつながるパンのイメージのデザインを迷うことなく一発回答で選んでいただきました。そのデザインはお店の看板や、店頭に置く立て看板、ステッカーなどに展開しています。このロゴデザインは、多くの人から、かわいいとよく言われるそうです。
開店時から地域とつながりたいという思いを持ってお店を営業されていく中で、だんだんと地域とつながり、輪が広がるということが実現されています。
ある日、訪ねてこられた小学校の先生の依頼で、地域の小学生の社会見学としてラシェーヌへこどもたちが取材に訪れるということがあったそうです。店内にはこどもたちからのありがとう、養護学校の生徒さんからのありがとうの手紙も貼られているそうです。小学生の訪問は毎年行われていて、今後も続けていきたいとのことです。
また、地域のお祭りにも出店したり、とさらにつながりを深められています。さらに、1日に2000人が立ち寄る、近隣の国道沿いにある野菜や食品の直売所でもラシェーヌの売場が設置されていて、数ある商品の中でもラシェーヌのパンがとても人気があるそうです。
イシダ工芸の「ブランディング」を利用いただいた感想として、奥山さんからは「やはりブランディングしてよかったと思います。一人ではなく大人数で店を作っていくという感じで、一人では気づかないことにも気づかせてもらえました。またパソコンが得意ではないので、ミーティングの際にパソコンやITについてもいろいろ教えてくれたり、サポートしてくれたりという点でもとても助かりました。」
今後行いたいこととして、InstagramなどSNSを活用した情報発信や、人の採用もできるようにしていきたい、とのことです。
イシダ工芸として、ブランディングを行っていくにあたって、お客様の言葉をていねいに聴いてつなげて、お客様と言葉がブレない一貫性のあるもの、言動一致になることをこころがけています。
イシダ工芸は店舗オールサポート、お店作りはもちろんのこと、理念・コンセプトの制定、ロゴマーク、看板デザインなどブランディングまで含めて、商売が長く続く繁盛店へのお手伝いを行っています。
ぜひお気軽にお声がけください。